自己否定に始まり他者否定に終わる
これは精神科で勤めているとたくさんぶち当たる場面というか体感すること。
まず精神科の患者さんは自己効力感が低い。
自己効力感ってのは、自分を認めることとか自信そのものである。
だから、
「私なんて…」
とか
「自分はダメなんです。」
って言葉は良く聞くワード。
でも、これが病気の症状となるとガラリと一変する。
「◯◯が自分に悪さをしている。」
「◯◯が自分に抽象的な噂を言ってる。」
「あの人が自分に対して酷い事を言った、やったに違いない。」
と。
これは、病気における思考の変化によって起きる事が多い。
こうして他者否定が始まる。
そうして自己否定にまた繋がる。
そんなサイクルをひたすらに繰り返す。
そうしているうちに、自己否定も他者否定もがんじがらめにしたみたいにガッチガチの固定観念へと移行する。
時間の経過と体験の経過とともに強化されていく思考。
いつの日にか他人はおろか自分ですら信じることが難しくなる。
そんな状況に日々対峙していく。