ゲンジツとコウジツ
みんなの見ている世界はどちらだろうか。
今自分のいる世界は口実であることが多い気がする。
現実は見る人によって異なる。
そこで生きている世の中に繰り広げられるのは、口実。口で語られるまたは文字や適切な表現、もしくは偏った見方などで現わされた世界だ。
精神科で働いていると色んな世界を見ることが多い。
これは、精神科でよくある話。
ある人(患者)が話すのは自分の言っていることが症状の一つで起きていることだけれど、実際に聞こえたようになる幻聴、はっきりとした理由はないのにそうであると思い込む妄想。
医療職からすれば、この人は症状が出現していると受け取る。
でも、本人にしてみればあたかもそこで起きている出来事と思う。
だからこそ本当って割と難しい。
でも、思っている以上に単純だ。
人が何かを認める時は、理由づけと感情及び気持ちに変化が生まれる時だから。
そんな混じり合った世界で生きるのは意外と面白い。